エンジニア

応用情報技術者試験に合格する方法を徹底解説致します。

はじめに

関西のIT企業でEC開発をしているさくちゃんです。

本記事では、基本情報を持っておらず、短期間且つストレートで応用情報を取得できるかについて個人的な見解を述べていきたいと思います。

最善の対策

所感ですが、応用情報技術者試験の効率の良い対策方法ですが、

  • 午前は過去問の演習のみ
  • 午前の過去問演習にてわからない問題は参考書を読み、理解する
  • 午後は分野を6個に絞って、問題演習をこなし、試験に慣れる
  • 試験三日前からできるだけアルファベットの略語を頭に詰め込む

上記の対策方法になってくると思います。

ここでは一つ一つ説明していきたいと思います。

午前は過去問の演習のみ

午前問題は多くの記事にて紹介されているように本番の問題の半分近くは過去問の使いまわしです。

過去問を何年分解けばよいかという人が多くいるかと思われますが、私自身は直近2回分を除く10回分を解けばより安心だと思います。

ただ、どのように過去問を演習すればよいかわからない方も多いかと思います。その場合は応用情報技術者試験ドットコムにて演習してください。

無料で過去問を受けることができます。(しかも解説付き!)

応用情報技術者試験ドットコム

更に自分の間違った問題などをまた解きなおすことができるので苦手な分野の復習もしやすいのでオススメです。

午前問題でのオススメの参考書

初学者の方がいきなり午前問題の過去問を演習して答えを覚えたとしても、午後問題にて行き詰ります。

その問題を解消するために、基礎となる午前問題でわからない問題は参考書にて勉強する必要があります。(過去問ドットコムは解説付きではありますが、すべてを丁寧に教えてくれるわけではないです。。)

こちらでは午前問題でおすすめの参考書を紹介致します。

初学者に易しいキタミ式イラストIT塾 応用情報技術者

イラスト付きで概念自体の理解を促すことを、最小限のページ数でまとめています。

この本だけを読んでも合格しませんが、この本を読むことにより、チンプンカンプンの部分を理解することができます。

つまり、この本と応用情報技術者試験ドットコムを掛け合わせることにより、午前試験にて合格する確率が格段に上がります。


午後は問題を6つに絞ることが重要

午後問題の設問を全て紹介いたします。

この中から本試験で情報セキュリティ(必須)+4問を選択し、回答していきます。

ただ、午後はその年によって設問別の難易度が変わるため、情報セキュリティを加えた5問だけを勉強するよりも、6問勉強しておき本番の試験の難易度に合わせて、選択する設問を変える方が無難だと思います。

情報セキュリティ この設問のみ必須問題。知識量に比例して午後試験の得点も伸びる。主な出題テーマは暗号化、電子署名、PKI、FIreWall、各種サーバ、認証、インシデント対応。
経営戦略 経営戦略立案に関する知識があると有利に。主な出題テーマは簿記の知識、SWOT分析、BSC、マーケティング、BCP。
プログラミング プログラミング経験者有利。主な出題テーマはソートや探索の基本アルゴリズム。
システムアーキテクチャ 午前試験との関連性が一番高い。主な出題テーマは、ネットワーク構成、仮想化、クラウド、REP、見積もり、要件定義。
ネットワーク こちらも情報セキュリティ同様、知識量に比例して特典が伸びやすい。主な出題テーマはVLAN、無線LAN、IP、ルータ、冗長構成、DNSサーバ、LB。
データベース 設計経験者が有利。主な出題テーマはSQL、E-R図。
組込みシステム開発 バラエティに富んでいる対象システム。主な出題テーマはタスク処理、処理フロー、状態遷移図。
情報システム開発 こちらもデータベース同様設計経験者有利。主な出題テーマはUML、アジャイル開発、Webシステム、見積もり技法、テスト。
プロジェクトマネジメント PM経験者有利。主な出題テーマはPDM、EVM、テスト、リスク、調達、ステークホルダー。
サービスマネジメント 運用経験者有利。主な出題テーマは、SLA、仮想環境、キャパシティ。可用性、移行、インシデント対応。
システム監査 システム監査基準、システム管理基準に関する知識がある人有利。

午後試験の勉強方法ですが、過去問とは同じ問題は絶対に出ませんが、試験の傾向に慣れておくことも重要ですので、過去問にはできるだけ触れておきましょう。

文章問題も多いため、出題者がどのような意図でこのような問題を出しているかも考えながら回答していくのもオススメです。

午後試験にオススメの参考書

午後試験には午後試験専門の参考書を購入することをおすすめします。

午後試験は試験範囲が広いことに加えて、難易度も比較的高いです。

できるだけ、午後試験専門の参考書を購入し、広く深く知識を取り入れることが合格への最短の近道かと私は思います。

午後ならコレ!出るとこだけ!応用情報技術者[午後]

午前試験は難なく解けるが、午後試験に苦戦してしまう方や、午後試験が全く分からない方向けの参考書です。

広範な範囲からの出題ですので、学習を効率的に行うことができます。

また、過去の試験の傾向を分析し、次の試験でどのような問題が出るかその解き方まで本書にて解説してくれております。

 


試験三日前にアルファベットの略語を叩き込む

アルファベットの略語はどうしても日本人の私からすると覚えるのが苦痛でした。なので、試験前の短期記憶を頼りにしました。

ここでは、私が試験前に覚えたアルファベットの略語を紹介します。

ARP

Address Resolution Protocolの略。IPv4においてIPアドレスからMACアドレスを取得するために用いるプロトコルのことです。

→RARP(Reverse ARP)は逆で、MACアドレスからIPアドレスを取得すのに利用するプロトコルです。

BPM

Business Process Managementの略。業務プロセスを分析し、継続的に改善・最適化していくことです。または、専用のシステムを用いてそのような活動を実施します。

CRL

Certificate Revocation Listの略。証明書失効一覧のことで、有効期限内に失効したディジタル証明書の以下の情報が登録されています。

  • 失効したディジタル証明書
  • 失効日時
  • シリアル番号
  • 失効理由

CSMA/CD

Carrier Sense Multiple Access with Collision Detectionの略。伝送路上に他のキャリアがあるかどうか確認し、存在していることを確認した際には両者とも送信を中止し一旦待機し、ランダムな時間経過後に再送することで衝突を回避します。Ethernetが採用している通信方式のひとつです。

DHCP

Dynamic Host Configuration Protocolの略。ネットワークに一時的に接続するコンピュータに、IPアドレスなど必要な情報を自動的に割り当てるプロトコルです。

DOA

Data Oriented Approachの略。データ中心設計とも呼ばれ、業務で扱うデータの構造や流れに着目してデータの分析やシステム設計を行う方法。

DRAM

Dynamic Random Access Memoryの略。リフレッシュ動作が必要な揮発性メモリ。

ICMP

Internet Control Message Protocolの略。IP上のエラー通知や制御メッセージを転送するためのプロトコルです。

IPsec

Security Architecture for Internet Protocolの略。IPパケットを暗号化する仕組み。IP層が位置する第3層のネットワーク層における暗号化を実現します。

L2TP

Layer 2 Tunneling Protocolの略。第2層のデータリンク層に位置し、VPNをサポートするのに用いられるトンネリングプロトコル。

MIMD

Multiple Instruction stream, Multiple Data streamの略。並列性の実現のために複数のプロセッサを持ち、各プロセッサは異なる命令で異なるデータを処理することです。

MTBF

Mean Time Between Failureの略。平均故障間隔のこと。故障と故障の感覚時間の平均値で求めます。

MTTR

Mean Time To Repairの略。平均復旧時間のこと。つまり修理にかかる時間。故障時に復旧にかかった時間の平均値で求めます。1度故障が発生した場合に、システムが利用できない時間の目安として用います。

RARP

Reverse ARPはMACアドレスからIPアドレスを求めるためのプロトコルです。
⇔ARP

RFID

Radio Frequency IDentifierの略。ID情報を埋め込んだ小さな数センチ程度の耐久性のあるICタグに情報を記憶し無線通信によって情報をやりとりしモノや人を識別する技術です。

RISC

Reduced Instruction Set Computerの略。縮小命令セットコンピュータとも言う。命令を単純化し並列に複数の命令を処理(パイプライン)することによって、処理の高速化を行うことです。

SDN

Software-Defined Networkingの略。ネットワーク制御機能とデータ転送機能を論理的に分離し、コントローラと呼ばれるソフトウェアで、データ転送機能をもつネットワーク機器の集中制御を可能とするアーキテクチャ。要するに、ソフトウェアによって仮想的なネットワークを作り上げる技術のことです。

SIEM

Security Information and Event Managementの略。セキュリティ情報イベント管理とも言われます。ログデータを一元的に管理し、監視者へのセキュリティイベントの通知や相関分析を行うシステムのことです。

SMTP

Simple Mail Transfer Protocolの略。メールサーバー間での送受信に利用するプロトコルです。

SRAM

Static Random Access Memoryの略。フリップフロップ回路で構成された揮発性メモリです。

TLS

Transport Layer Securityの略。第4層のトランスポート層に位置し、HTTPSなどのセキュアの通信で利用されます。

TPM

Trusted Platform Moduleの略。PCなどの機器に搭載され、鍵生成やハッシュ演算及び暗号処理を行うセキュリティチップのことです。

VPN

Virtual Private Networkの略。公衆回線やインターネットなどを利用して、あたかも専用回線のように利用できる技術のことです。

VLIW

Very Long Instruction Wordの略。同時に実行可能な複数の命令をまとめて一つの命令として、同時に実行することによって、処理の高速化を行うことです。

応用情報技術者試験合格に向けて

応用情報技術者試験を合格することで、情報システムの開発・運用・保守及びパソコンを利用した業務に関する知識を有していることをPRできるので、大手から中小企業まで、IT関連の会社への就職はかなり有利になります。

また、応用情報技術者試験を合格するために勉強することにより、IT企業などに就職またはすでに働いている人は業務理解にも役に立つでしょう。

しかし、業務内容を理解することができても、資格取得で得た知識を直接的に生かせる場面は非常に少ないので、資格を取得できたからと言って、自分の力を過信しないようにしましょう。

あくまでも業務すべてが円滑に進められるのではなく、業務の始まりがスムーズにいくくらいのイメージを持っておくことが大切です。

また、応用情報技術者試験を合格すると、国家試験の午前試験が免除になります。

一部免除される国家試験は中小企業診断士の第一次試験科目、弁理士試験の論文筆記試験選択科目、技術試験の第一次試験の専門科目です。

このように難関試験の免除を受けられるという点で、将来他の資格を取得する際にも役に立つといえるでしょう。